動物看護師について
動物看護師とは、動物病院において獣医療の補助を行なう役割を持った方のことをさします。
獣医師の指示のもと、獣医療がスムーズに行われるように適切な処置の準備をしたり、手術の準備や補助、入院している動物の世話や健康管理と共に、動物病院の受付や掃除を行なったりします。
正確な数字はわかりかねるものの、動物病院の8割以上で、約2万人前後の方が動物看護師として働いているとされています。
とはいっても、動物看護師は、公的な資格ではありません。
様々な団体がそれぞれの養成課程に沿って動物看護師希望者を育成し、それぞれの団体の基準に沿って資格を与えています。
そのため呼び名も動物看護師と統一されていないで、動物衛生看護師と呼ばれることもありますし、AHT(Animal Health Technician)だったり、VT(Veterinary Technician)だったりと、統一されていません。
さらには、動物看護師でなくても動物病院で勤務することは可能であるため、動物病院で働くためには必ず必要な資格となっているということもありません。
ですから現在のところ、システムだった養成制度が整備されることが先決の課題として動物看護師に求められています。
動物看護師の国家資格化も議論されていますが、現状では難しいと思われています。
そのため、2009年4月に一般社団法人日本動物看護食協会が設立され、動物看護に関して専門教育や学術を研究することを目的の1つとして、さらなる動物看護師の整備に力を入れていく準備を整えているところです。
しかし動物看護師については多くの壁が立ちはだかっており、そもそも法律上では、獣医師以外のものが獣医療の現場に加わるということが想定されていません。
ですから、動物看護師の存在は法律上では存在しないこととして扱われてしまっているのです。
一方で現状としてはペットブームと受けて小動物に対する獣医療の需要が高まっているというところです。
獣医師だけでは対応しきれなくなっているという現代の流れを受け、今後動物看護師がどのように認められていくのか、大きく注目されるところです。
さらには、動物看護師は各団体の認定資格のため、どの団体から認定を受けたかによって、受けてきた養成課程の内容が異なります。
ということは、どのような教育または訓練を受けてきたかということが、一口に動物看護師といってもばらばらだということです。
ですから、同じ動物看護師という名称でくくるなら、教育課程を統一しないと、動物に害が及ぶ危険があるとして危惧されているということもあります。
海外の動物看護師
海外では、アメリカを見てみれば動物看護師は国家資格となっていますし、どの州で動物看護師の資格を取得したとしても、アメリカ合衆国全土で通用するものとなっています。
動物看護師としての職務内容も、レントゲン撮影やカテーテルの挿管もできますし、麻酔を打つこともできます。
ですからアメリカでは、動物看護師は獣医師に準じた獣医療提供者とみなされているわけです。
またイギリスでも、国家資格によって動物看護師は認められるようになっています。
イギリスで獣医看護師になるには難しい過程が必要で、王立獣医師会が認定する専門学校を卒業したり、4年制大学で獣医看護師の学士号を取ったりすることが必要となっていますし、また獣医看護師養成タスクを、指定された病院で患者やスタッフと接しながらレポートとして作成しなければならず、それが王立獣医師会に認められなければ、獣医看護師とはなれないということになっています。
ただし、いったん獣医看護師の資格を取得すれば、その後は獣医師の許可なく注射や投薬ができます。
そのためイギリスの獣医看護師の国家資格は、英語圏の国ではどこでも適用されるほど信頼されうるものとなっているのです。
日本の動物看護師では、これに比較すればはるかに遅れていると言わざるを得ません。
まずは、資格の制度化が早急の課題となることでしょう。